俺とヤンデレの365日
□【 一章 】薄墨色の彼岸花
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唐突だが、俺、白鷺 瞬(しらさぎ まどか)ごく普通の平凡な高校2年生は何ものかによるストーカー被害に遭っている。
高校2年に進学した春、それは始まった。
どうせ警察に通報したってまともに相手をしてくれないだろう。
…努力としては極力ゴミは朝のぎりぎりの時間に出した。(割り箸をねぶられたりするのは気持ち悪くてしかたないので。)
毎日ポストに入っている俺宛の大量の手紙は全て焼却処分。
それが毎日毎日続くと流石に疲れる。
そんなある日
俺を悩ませていたストーカーらしき人物を目撃した。
ポストに封筒を入れた所。
その人物は黒い髪で、驚く程白い肌と痩身。
…見覚えのあるシルエットだった。
よく観るとそれは俺の知合いで、1年の時のクラスメイトだった。
「我妻 曽良」
彼は確かそんな名前だったな。
突然ぶっちゃけてしまうと俺は同性愛者だ。
前から我妻の事は綺麗だなとか、可愛いなとは思っていた。
彼は勉強も出来て老若男女誰からも人気のある奴。
どことなしにミステリアスな雰囲気を醸し出していて、そこがまた女子ウケするんだな。
しかし何故そんな彼が
俺なんかをストーカーしているのだろう。
俺とは数回程度しか喋った事ないのに。
勇気を振り絞り声を掛けようと歩み寄ると彼はまるで幽霊の様に静かに立ち去った。