物語
□まさかの告白
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いきなりの告白に、脳がいまいち働かなくて、一瞬では理解できない。
でも、身体は反応したらしく、鮎沢に触れようと彼女の方へと伸びていった。
恥ずかしさからか、再び俯いた彼女の顔を上げようと頬に触れようとしたその時───
「あ…ゆざ「同じクラスの中川って女子が、碓氷のこと」
「………は?」
「それで、碓氷にこ、告白したいと思ったらしいんだが、直接はどうしても無理だから、代わりに伝えて欲しいと相談されてだな…」
鮎沢へ伸びていた手は止まり、自分の元へ戻し、そのまま頭を抱えた。
「はぁー」
思わず大きなため息が漏れる。
「?どうした、碓氷?」
俺の様子に彼女は首を傾げた。
この鈍感さが憎い。
それにまたため息が漏れる。
「ほんと罪な女だよね、鮎沢は…」
「はぁっ!?私のどこがだよ!?」
「そういう分かってないとことか、全部」
俺の言葉に「意味が分からん!!」と怒鳴る鮎沢を見ながら、なんでこんな女に惚れたんだろって思った。
でも、こんな女だから好きになっちゃったんだよね…
そんな俺の想いには全く気づいてない鮎沢は
「やっぱ、こういうことって緊張するんだな…もう絶対やらん!!」
なんて言ってる。
まぁ代理告白は俺の心臓にも悪いから止めて欲しいけど…
でも、本当に鮎沢からの告白はいつか聞きたいな
そんな思いで俺は、鮎沢へ近づき耳元へ唇を寄せた。
いつか、絶対好きだと言わせてみせるから──
「覚悟してね?」
end