指先が描くのは

□第1章 汝は我が剣となれ
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第2話



ノルエール家の権力を使い、冬木の深山町に家を買った。

それなりの広さのある日本家屋で、離れや庭園がある。

とはいえ、住むのは私一人なのでここまで広くなくてもよかったのだけど…。



「ウェイバーはどこにいるのかしら」



私より早く冬木に来ている筈のウェイバー。

まあ一応彼も魔術師の端くれだしどこかの家族に暗示でもかけて入りこんでいるのかもしれないけど。



「…ん?」



庭園の奥の方にある蔵から異様な魔力を感じ、反射的にそちらに顔を向ける。

怪訝に思いながら近づき、蔵の扉に手をかければ、あまりに濃すぎる魔力が襲ってきた。



(…!?)



まとわりつく魔力を振り払い、蔵の中に足を踏み入れれば、そこにいたのは。



「…」



まだ小学生にも満たないであろう、一人の少女だった。



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