野球しようよ―第1部―

□7章 完璧ぐ〜のね
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ある日の放課後、他の部活のようすを見ながら明日香は校庭に沿って歩いていた。

倉持「ん?」

明日香は植え込みの縁石に座ってうなだれている生徒を見つけた。

倉持「どうしたんですか?」

お節介だと思った明日香だったが、ついつい声を掛けてしまった。

??「C組の倉持さん…」

倉持「ということはあなたも1年生?」

??「はい、F組の高橋みなみです。」

高橋と名乗った生徒ははあと溜め息を漏らした。

倉持「よかったら話聴くよ?」

高橋「実はソフトボール部をクビになりました。」

倉持「え…」

高橋「今までそんなことはなかったんですけど、今日になっていきなり先輩からお前は必要ないと…」

倉持「そう…」

明日香もソフトボール部の一部の2年生が3年生の引退と同時に幅を利かせ始めたという話を聞いたことがあった。

高橋「元々上手かったわけじゃないから仕方ないんですけどね!」

高橋は無理やり笑って見せたが悔しさは隠せていなかった。

倉持「よかったら野球部に来ない?って言ってもまだ仮なんだけど。」

明日香は思い切って高橋に提案した。

高橋「でもあたしヘタだし…」

倉持「じゃあ一緒に練習しようよ!」

高橋は明日香の目つきに気持ちを動かされつつあった。
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