初恋の君へ
□第十六訓
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総悟は夢から目をさました。
「なんでィ・・・夢かィ・・・」
ー懐かしい、悲しい夢だった。
「あんなの思い出したくもなかったのにねィ・・・ん?」
総悟は隣から寝息が聞こえてくるのが聞こえた。
ーあり?俺一人で寝てやしたよねィ・・・?
不思議に思い、隣を見る。
そこには眠る理沙の姿が・・・。
「ぃや、何で俺の隣に理沙がいるんでさァ。おかしいだろィ!!あ、
きっとまだ夢を見てるんでさァ」
総悟はそう自分にいいきかせ、また寝ようとした。
その時、総悟の声が大きかったためか理沙が起きた。
「ふぁ〜・・・私寝ちゃったんだ」
ーヤベ、(名前)が起きちまった。
総悟はその場をソっと離れようとする。
パチッ
しかし、理沙と目があってしまった。
「・・・ッ!!///」
「・・・え?何・・・で」
ーそういえば私、さっき総悟の隣で寝ちゃったんだっけ?!どうしよう!!
今、思いっきり目があっちゃったよ!?
がそう思う一方、総悟も考えていた。
ー夢じゃなかった・・・。つーか何で理沙が隣にいるんでィ?!おかしい
でさァ!!・・・やっぱり俺はまだ理沙が好きなんですかねィ。目があった
だけで柄にもなくドキッとしちまった。
「・・・・・」
二人の沈黙が続く。