初恋の君へ
□第十五訓
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それから毎日のように理沙と話した。
話してるうちに俺たちは牽かれあい付き合うことになった。
しかし、卒業式の日に理沙は言った。
「総悟・・・。今まで黙ってたけど私桜乃学園高校に行くの・・・。銀魂
高校より遠い場所にあるところ・・・」
俺は耐えられなかった。理沙が離れてしまうなんて。
だからいっそのこと別れてしまえば楽になるんじゃないかって
間違った選択をしてしまったんだ。
「俺にはそんなの耐えられねェ・・・。だから・・・・・、
別れやしょう・・・」
そう楽になれると思ってた。
でも俺の心を苦しめたのは・・・、
「・・・・ッ・・・!!」
そう、理沙の泣き顔だった。
理沙の泣きながら背中を向けて走る姿がとても苦しくて切なくて・・・
なんであんなこと言ってしまったんだろうと後悔した。
しかしもう遅かった。
あれから今日まで一度も理沙にあうことはなかった。