初恋の君へ
□第十四訓
1ページ/1ページ
「はじめてきたな、A組」
「Z組からじゃ遠いからな」
「土方さん、近藤さん。あれを見てくだせェ」
総悟はA組から出てくる人を指さす。
「やっぱり真面目のクラスは不細工ばっかりでィ。西遠寺理沙も
不細工でさァ。多分」
「まだ見てもねェのにきめつけんな!もしかしたら可愛いかも
しんねェし」
「可愛い?そんなのA組にいないにきまってまさァ」
「まぁまぁ総悟。文句は見てから言え」
そういって近藤はA組の女子に言った。
「西遠寺理沙ちゃんってコはいますか?」
近藤がきいた女子もあきらかに真面目そうな人だったため、総悟は
理沙っていう女子もだいたい予想はついていた。
「いますよ。ちょっと待ってて下さい。呼んできますので」
「ぃや、呼ばれてもこまr−・・・」
女子生徒は近藤の言葉をきかずに行ってしまった。
「・・・西遠寺理沙とあってどうすんだ?」
「近藤さん、俺ァただ見るだけが目的だったんであとはよろしく
お願いしまさァ」
「え?俺、何を話せばいいの?ねェちょっとォォォ」
近藤が助けを求めるのにもかかわらず二人は無視。
すると近藤は後ろから声をかけられた。
「あ、あの・・・。何か用ですか?」
振り向くと可愛い女の子の姿。
ーここA組の教室ですよねィ・・・
「誰ですかィあんた」
「え?!あなたたちが私を呼んだんじゃないんですか?!もしかして
違う人が呼んだのかな?!」
「・・・まさか、あんた名前は・・・?」
「え?西遠寺理沙ですけど・・・」
「君が理沙ちゃん!?」
「は、はい。そうですけど」
「ホレ見ろ総悟。全然ブスなんかじゃねェじゃんか」
「え?総悟ってあの沖田総悟さん?!」
「そうでさァ」
「わぁ、ずっと気になってたんです!私と点数が同じ人って
どういう人なのかなって!!」
理沙は嬉しそうに言う。
ー可愛いでさァ////
「そうなんですかィ?じゃあこれからもよろしくお願いしまさァ」
「こちらこそ^^あ、誰か待ってたんですよね?A組の生徒ですか?
よかったら呼んできますよ?」
「ぃや、俺はあんたを待ってたんでィ。あ、もう行かなきゃな。
じゃあな理沙!!」
これが俺と理沙の出会い。