初恋の君へ

□第十四訓
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「はじめてきたな、A組」

「Z組からじゃ遠いからな」

「土方さん、近藤さん。あれを見てくだせェ」

総悟はA組から出てくる人を指さす。

「やっぱり真面目のクラスは不細工ばっかりでィ。西遠寺理沙も
不細工でさァ。多分」

「まだ見てもねェのにきめつけんな!もしかしたら可愛いかも
しんねェし」

「可愛い?そんなのA組にいないにきまってまさァ」

「まぁまぁ総悟。文句は見てから言え」

そういって近藤はA組の女子に言った。

「西遠寺理沙ちゃんってコはいますか?」

近藤がきいた女子もあきらかに真面目そうな人だったため、総悟は
理沙っていう女子もだいたい予想はついていた。

「いますよ。ちょっと待ってて下さい。呼んできますので」

「ぃや、呼ばれてもこまr−・・・」

女子生徒は近藤の言葉をきかずに行ってしまった。

「・・・西遠寺理沙とあってどうすんだ?」

「近藤さん、俺ァただ見るだけが目的だったんであとはよろしく
お願いしまさァ」

「え?俺、何を話せばいいの?ねェちょっとォォォ」

近藤が助けを求めるのにもかかわらず二人は無視。

すると近藤は後ろから声をかけられた。

「あ、あの・・・。何か用ですか?」

振り向くと可愛い女の子の姿。

ーここA組の教室ですよねィ・・・

「誰ですかィあんた」

「え?!あなたたちが私を呼んだんじゃないんですか?!もしかして
違う人が呼んだのかな?!」

「・・・まさか、あんた名前は・・・?」

「え?西遠寺理沙ですけど・・・」

「君が理沙ちゃん!?」

「は、はい。そうですけど」

「ホレ見ろ総悟。全然ブスなんかじゃねェじゃんか」

「え?総悟ってあの沖田総悟さん?!」

「そうでさァ」

「わぁ、ずっと気になってたんです!私と点数が同じ人って
どういう人なのかなって!!」

理沙は嬉しそうに言う。

ー可愛いでさァ////

「そうなんですかィ?じゃあこれからもよろしくお願いしまさァ」

「こちらこそ^^あ、誰か待ってたんですよね?A組の生徒ですか?
よかったら呼んできますよ?」

「ぃや、俺はあんたを待ってたんでィ。あ、もう行かなきゃな。
じゃあな理沙!!」

これが俺と理沙の出会い。

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