lovesick
□第29話
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もう特にすることもないし食器洗いでもしておこうか、と私はギルドの厨房に引っ込んだ。
まぁシフトは入ってないんだけれど、できるときにできる人がやっておかないと結局自分に回ってくるのだ。
それも粗方終わるとステージの方が騒がしくなった。
どうやらみんな石化も解けたらしい。
「さて、戻るか。」
私は手を拭いて、みんなの元へ向かった。
厨房から出た私を迎えたのは警告音のようなものだった。
「うわ、うるさ…。」
音が止むとラクサスは神鳴殿の起動を私たちに告げる。
《残り1時間10分。さあ…オレたちに勝てるかな?
それともリタイアするか?マスター》
そこでギルド中に展開された術式の情報ボードは一斉に消えた。
マスターの叫びも届いてるかどうか怪しいものだ。
「んぐっ!!」
途端、マスターが胸を押さえてうずくまった。
「「 ! ! ! 」」
「じっちゃん!!」
「どうしたの!?」
皆かけよって声をかけるがマスターは呻くだけ。
汗の量が尋常じゃないし、顔色も悪い。
薬を取りにいったミラが外の異変をみんなに伝える。
私はマスターをとりあえずベッドへ運ぶからと、みんなを先に見に行かせた。
「マスター大丈夫かしら。」
「とりあえず術式を解いてもらわないと、ポーリシュカさんを呼びにいけない。」
私はマスターをミラに任せ、みんなの元に向かった。
階段を上り、ようやく空と雷のラクリマが見えたかと思うと同時に、横たわったいるビスカが視界に入った。
「(ああ、たしかラクリマにかけられている生体リンク魔法だっけ…。)」
私と入れ違いにみんなが出ていく。
私はレビィが抱えているビスカのところへ寄り状態を見た。
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