lovesick


□第17話
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すぐに治るかなと思った怪我は思ったより治りが遅かった。

どのくらいかっていうとみんなが鳳仙花村に行ったときにやっと抜糸が済んだくらいに。

そんな状態で依頼ができるはずもなく(ていうかさせてもらえない)

私はとりあえずギルドの厨房で働くことにした。

なにかと怪我をかばいやすかったからだ(椅子にもたれながらやらせてくれた)。

私はこれから依頼をこなす暇もないだろうと思い今しかないとばかりな働いた。

死に物狂いで働いた。

どれだけ頑張ったかと問われれば

私が作った料理が新メニューに加わったほどだ。(前にお客さんにおまかせで何か作ってよと言われたときに作ったもの。)

頑張った…!自分!!




そんな仕事も一段落つき、私は街を歩いていた。

見覚えのある人物を見かけたのはそんなとき。


「あれ?ロキ?」

「やぁ。ミオ。」


見ればロキの顔は驚くほどやつれており顔色も決して良くない。


「もう…限界って感じだね。」


ロキは一瞬目を見開くと

「そうか。ミオは"何でも知っている"んだっけ。」


と言った。

しばらく沈黙が続き、どうしたものかと困っていると

ロキがくちを開いた。


「良かったら、ボクの家で少し話さないか。」





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