lovesick


□第15話
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やさしい光に包まれて目を開けた。

それはどこかなつかしく

それは知らない感情を教えるように

やさしくて、やさしくて、やさしくて



ーーあぁ、これが



「妖精の法律ーー・・・」




「目が覚めた?」

「ハッピー」


見れば視界が揺れている。

どうやら私はルーシィに背負われているらしい。


「ごめん。ルーシィ降ろしていいよ。 
 重いでしょ?」

「全然!・・・ごめんね。」

「何で謝るの?」


ルーシィは私を降ろしてくれる様子も無く黙ったまま。

そんな重い空気とは逆に雨上がりの瑞々しい空気が

私を包む。


「お願いだから降ろして?」


そういってやっとルーシィは私を降ろし

代わりに肩を貸してくれた。


「私のせいで・・・」

「またデコピンされたいの?」


ルーシィはサッと空いている手で額を隠す。

そんな様子が可愛くて少し笑ってしまった。

そんなやりとりをしていればフェアリーテイルのみんなの姿が見えてくる。


「ルーシィ!ミオ!」

「お願い!ミオの治療を誰か!」


そういえば痛みを感じなくて忘れてたけど

ナイフが二本刺さってるんだった。


「抜いたら血が出るし、止血できそうなものも無くて!
 刺さって結構たってるから急いで抜かないと!」


ルーシィが涙目になって叫んでる。


「オレがやる。」


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