lovesick


□第13話
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「どうでしょうか。」


私は今マグノリアの東の森のポーリシュカさんのところに来ている。

あの後、私はマスターを抱えてそのままここに直行した。


「あんた何かしたのかい?」

「え?」

「“枯渇(ドレイン)”は対象者の魔力を流出させてしまう魔法だ。
 だが、この老いぼれは魔法を受けた割りに魔力が残っている。」


ポーリシュカさんは私の目を見て言う。

人間嫌いのはずなのに。


「いえ。マスターの体を覆うように抱きしめたくらいです。」

「そうかい。それであんたはなんとも無いんだね?」

「はい。私に魔力は…ありませんから。」


そうするとポーリシュカさんは私に帰るよう急かす。

私は急いで扉を開けギルドに帰った。




「あんたもうそんな年なのに、また変なことに関わったね。」


マカロフは答えない。


「魔力がない人間なんていない。
 それでもあの子の魔力は感じれなかった。
 あの子は何者なのかね。」


ポーリシュカのその問いに答えるものはいなかったーー。

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