lovesick
□第11話
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目の前には巨大な鉄の棒で貫かれたギルド。
私以外のメンバーは驚きを隠せないでいた。
「オレたちのギルドを・・・」
「何があったというのだ・・・」
「ファントム」
後ろから突然現れたミラがそう言った。
「悔しいけど…やられちゃったの。」
*
「よっおかえり。」
それから私たちはギルドの地下に案内された。
皆は口々にファントムへの怒りを口に出している。
マスターのゆるさにナツたちは若干の苛立ちを見せるが
勝手にS級クエストに行った罰とかで話をそらされる。
「まぁまぁおちつきなさいよ。騒ぐことの程でもなかろうに。」
「!!何!?」
そしてマスターは襲われたのは夜中で
誰も怪我をしなかったことを伝える。
すると後ろからミラが補足というようにつけたした。
「本当。ミオがいなくてよかったわ。」
「!!そうか。ミオはここで寝泊りしているんだったな。」
エルザが思い出したと言うように私を見る。
「そうじゃ。ミオちょっときなさい。」
私はマスターに呼び出された。一瞬ギルド内の注目が集まった。
私はそこから抜け出すようにマスターの後を追う。
きっと今頃様々な憶測が飛び交っているのだろう。
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