lovesick
□第11話
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ーー魔法評議会ERA
「ナツと戦った感想は?」
ザルティに化けてガルナ島に潜入したウルティアは
デリオラの報告を済ました後
ジークレインにそう問われた。
「私は半分も力を出してないとはいえ見事だったわ。
あの子はもっともっと強くなるわよ。」
ウルティアはナツに殴られ腫れてしまった頬を
さすりながら答える。
「だろうな…あのイグニールの子だ。
オレの理想(ゆめ)のために燃え続けるがいい…」
「そういえば片割れにあったわよ。
いえあの方の対といったほうがいいのかしら。」
それをきいた瞬間ジークレインは目を見開いたが
すぐに口元を緩め、高らかに笑い出した。
「くははは!そうかフェアリーテイルに!
相変わらず面白いギルドだ!!
…名は?」
「ミオといっていたわ。
ザルティの姿の私をウルティアと呼びあなたの正体も知ってるみたい。」
「それはやっかいだな。
まぁいい。止められやしないさ。
必ず手に入れてみせる。」
そういってジークレインは窓の外に目を見やる。
ウルティアは部屋を出て扉越しにつぶやいた。
「あの人を手に入れるのは私よ。坊や。」
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