lovesick
□第8話
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デリオラを倒すーーーー・・・
「それがあいつの目的なの!?」
「リオンは昔からウルを超えることだけを目標にしてきた。
だからウルがいなくなった今、ウルの倒せなかったデリオラを倒すことで
ウルを超えようとしている」
「そっか・・・死んだ人を追い越すにはその方法しか・・・」
「無駄なのに・・・」
私はそっと呟く。
ハッピーが同時にあい、と言ったのでだっれも気づくことはなかった。
「いや・・・あいつは知らないんだ。」
「え?」
「確かにウルは俺たちの前からいなくなった。
だけど・・・
ウルは生きている。」
こうしてグレイは自らの過去を語り始める。
それを私から口に出すことはできない。
なので、ここに記すのはよそう。
ただ一つ記すなら、私が物語として読んでいたことは
ここでは実際に起こっていることである。
死も悲しみも物語では楽しむ一つの要素になるが
ここでは違うのだ
彼ら背負っているのだ。
崩れそうになりながら、潰れそうになりながら。
私はここで彼らが生きていると言う当たり前のことを
実感し、支えたいと心から思った。