lovesick


□第3話
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――誰かの話し声が聞こえる。

ベッドで寝ていたはずなのに、不思議と土の匂いがして風にゆれて葉と葉がこすれあう音がきこえる。

肌にちくちくと何かが当たる感触がして、私はゆっくり目をあけた。


「ねぇ!大丈夫!?」


目を開けるとそこには金髪の少女が心配そうにこちらを伺っていた。


「ここ・・・は?」

「クローバーの町へと続く森の中だ。」


答えてくれたのは、緋色の長い髪の少女。
クローバーの町?まず私はいつのまに外に出たのだろう?

そしてここはちゃんと日本なのだろうか?
言葉も通じているし心配ないとおもったけれど、目の前にいる2人の日本人離れした容姿から私は少し不安になり、できるだけのことを聞こうと試みる。


「あなたたちは、これからどこに行こうとしていますか?」

「?オニバス駅まで向かってそこからマグノリアまで行くが…」


なんということだろう。

そのすべての町、駅の名前に該当する知識が私の中に一つだけある。

けれどそんなはずはない。

そんなことはあってはならない。

私はきっと夢の続きを見ている。

あの変な夢の。

それでも五感の全てに感じるものが夢とは思えないほど現実的。

だから私は、思わず口にしてしまっていた。


「FAIRYTAIL・・・」

「!なぜ我々がフェアリーテイルの魔道士だと知っている!!」

「エルザ落ち着いて!雑誌とかで見たんじゃない?」


疑いが確信に変わってしまった。

なぜかはわからないがどうも私は世界を飛び越えてきたらしい。

どうやって…などと考えていると、

次は逆にこっちが質問攻めにあってしまった。

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