lovesick
□第19話
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「この鎖は魔力をとてつもないスピードで吸いとるんだよ。」
そういって手首にはめられている鎖を撫でる。
「私に魔力なんて…ないはずだけど。」
「なんだ。何にも知らないのか!?
おいおい冗談はやめてくれよ!」
そういってジェラールは高らかに笑う。
「私のこと何か知ってるの?」
「まぁな。そうそう鎖の説明だったな。
まぁ、魔力っていうのはそれが強大であるほどなくなるとき命に関わってくるだろう?」
ジェラールは馬鹿にしたように説明を続ける。
私の体は相変わらず動かない。
「この鎖はそういう魔導士を一瞬で死に至らしめるんだ。」
「…私は生きてるじゃない。だから私には魔力はないって…」
「でも動けないだろ?」
ジェラールは笑みを一層深くさせて私に顔を近づける。
「動けないということは魔力を吸われているということだ。
だがしかし、お前は死んではいない。
お前が、普通じゃないからだ。」
頭の中で何かが響いた。
「語ろうか。」
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