アスクレピオスを喰らう者

□06、愚者の愚行(書き直しました)
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 ―――ガァンっ!!

 蹴り飛ばしたゴミ箱が路地の壁にぶつかり、音が反響する。

 罅の入った壁を睨みつける眼は、きっと憎悪が溢れている。

 ここまで、怒りを感じたのは生まれて初めてだ。


 血潮が煮えくりかえり、目の前に赤い火花が散る。




「………殺してやる、」




 応える様に、握りしめた鞘が鈍い音を立てた。


 + + +


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