Taeny
□包まれて。
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「私、ユリに抱きしめられてると男の人に抱きしめられてるみたい♪笑」
「え〜?ホントに〜?笑
ぢゃあティパニの彼氏になっちゃおっかな(*^^*)?」
ティパニとユリは音楽番組の収録前だっていうのにずっとイチャイチャ。
…実は、ティパニと私はメンバーにも秘密なんだけど付き合っている。
なのにあんなにユリとベタベタして……
私へのあてつけかしら?
ユリは後ろからティパニをギュ〜ッと抱き締めていて、
ティパニもまんざらでもない表情。
今日のユリの衣装やメイクはどっちかというと
クールでカッコイイ感じで、ティパニと正反対。
ティパニは大好きなピンクの衣装をまとい、
髪も可愛くゆるふわに巻いていて女の子オーラ全開。
…まぁお似合いっちゃぁお似合いよね。
私は楽屋にある等身大の鏡に自分を写した。
今日の私はクールな感じではなく、
どちらかというとティパニよりの可愛い感じ。
これじゃあ今日の私はどう頑張ってもユリに勝てない。
ちょっと、てかかなり落ち込むなぁ…。
ティパニより身長が低いのもけっこう気にしてるのに。
私がユリぐらい身長が高かったら
あんな風にティパニを全部包み込むことができるのに。