#書2#
□‡幼イ頃‡
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新入りが入ったと、ロジャーから聞いて
僕は、その新入りが居る 102号室に向かった。
そして
102号室に着くと、
無造作にドアを開けた。
ガチャ
ドアを開けると、
新入りと思われる奴が
床にペタリと座っていた。
銀色の、癖が強い髪に
真っ白な肌
赤い唇。
まるで人形の様な――
「誰………ですか?」
新入りが
言葉を発した。
静かで、細い声だ。
「僕………は、
メロだけど………お前は?」
「…………ニア、と呼ばれました。」
「ニア………?」
「はい。」
僕は ニア に 歩み寄る
そして
人形―――いや、
ニアを
抱きしめた。
「!?」
ニアは抵抗しなかった。
でも、震えてた。
ニアは僕に似ている。
だから
同情してニアを抱きしめているのだろうか…?
いや違う
これは
多分、………。
僕が
忘れた
愛だ。