綴夢

真夏の怪談話
2ページ/5ページ


ここはボクの家。
ボクと彼女、トリコとその恋人、そして小松くんの五人で、ひょんな事から夏の風物詩、怪談話をしようと言う事になってしまった。
一番怖い話をした人への賞品は『砂漠の黒薔薇』と言う宝石。ちなみに獲得しようとしたトリコは敢え無く撃沈した。

「じゃ次は、トリコの話に一杯食わされた小松くん、どう?」
「きゅ、急に振られても………」アワアワ
「ハントの話は無しだぜ?」
「そんなぁ……あ、…それでしたら……」
小松くんは『怖さ違いかもしれませんが』と断りを入れた後、話し始めた。

「この間、グルメデパートで、デート中のトリコさん達に会ったんです。トリコさん、仲良く腕組んじゃってデレデ………ゴホン!お邪魔かと思ったんですが、声掛けて貰ったんで、つい三人で話しこんでしまって。
…そうしたらそこに、リンさんが偶然通りかかって………。

『よう!リンじゃねーか!』
『トリコ?』(…腕凝視)
『ああ、紹介するぜ!オレのカノ『超綺麗な人だし!』……お、おぅ。まーな』
(トリコから目を横にずらして)『はじめまして!リンってゆーし!トリコとは 長〜い付き合い だし!』
『……こちらこそ。私もトリコくんには とても親しく して貰ってるの』
『こんな綺麗な人と 知り合い なんて、トリコずるいし〜』
『いや、知り合いっつーかオレのカノ『超モテそーだし』……そ、そうか?』
『そうだし!こんな綺麗な人、男がほって置く訳ないし〜!より取り見取り なんて羨まし過ぎるし!』
『まぁ綺麗だから結構モテたかも『モテた事ないですよ。物好きが一人いましたけど』………』
ニコニコニコニコ (^_^メ)
ニコニコニコニコ (メ^_^)
『そーだ!記念に写メ撮りたいし!』
『私と?』
『ダメかなぁトリコ〜?お・ね・が・い、だし〜』
『へっ?あぁ『早く撮りましょうか』……』
『優しい人で感激だし!』
パシャ
『綺麗に撮れたし。ありがとだし』
『…こちらこそ』
『ウチ、前からこんな綺麗で優しい お義姉さん が欲しかったし!』
『…私もこんな かわいい妹 がほしいわ。ね、トリコくん?
『おぅ。リンはオレのいもう『嬉しいし!じゃあウチはもう行くし。トリコ〜 また今度 だし〜』……お、おぅ』

………話し込んだボクが悪いんです。じゃなきゃこんな…修羅…バ……」サメザメ



………………は、判定。

「…本当にどうすれば良いのかと……」
トラウマになりそうな小松くん。
「怖いです!凄く怒ってます!」
内容より彼女の怒りに慌てるボクの恋人。
「何で?なんで?!意味分かんねぇ!」
分からない方が幸せかもしれないトリコ。
いや、これはボクも怖い。…この先どうなる?


結果。
納涼レベル4。

趣旨が違ってないか?これ。




(ボクは絶対その写メ見せたと思うよ)
(サニーさん…血迷わないで下さい〜)
(トリコ、ツーショット写真をサニーに送りなよ)
(へ?)
(超ラブラブのですからね!)
(何で?)
(リンさん『お義姉さん』ほしいんですよ?)
(……意味分かんねぇ)
(トリコくんのバカッ)
(良いから送っとけ!)
(えぇぇえっ?!)


センセンフコクダッテバ...


次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ