Dream
□5センチ/仁王雅治
1ページ/2ページ
強く、強く焦がれる。
幼い頃からずっと一緒だった。
変わらない、この関係。
変わらない、あなたとの距離。
いろんな顔をもっているあなたの
どんな顔も
私は好きだよ・・・?
何もかも同じ。
今までも、
これからも―・・・?
***************
強く、激しく憎む。
いつもと違うあなたの笑顔と
私の知らない彼女の全て。
あなたの哀しい声が
私の中でこだまする。
―・・・ごめん・・・―
どうして?
彼女より私のほうがあなたを知ってる。
彼女より私のほうがあなたを好き。
頬をつたうあたたかい雫。
私のトナリを誰かか楽しそうに
笑って通り過ぎていく。
銀色の髪をなびかせて。
でもね。
本当は気付いてたんだ。
あなたの“特別”になるには
・・・―ちょっと 私達 近すぎたよね―・・・
5センチ。
―私はあなたの幸せを決して望む事は無い。―