中編・短編

□run away
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久しぶりに行った学校は大したことなくて

何も変わってなかった…



少しでも変化が起きることを期待してたのかもしれない…




周りからの視線も最近は気にしなくなってきた。




(あれ?河西だよな?)




(あぁ…たぶん)



(ぷっ、なんだよあれ。)



(デビューってやつだよ。笑)





小声で話してるつもりなんだろうけど

全部聞こえてる



それか、わざと聞こえるように話してるのかな




「おい!河西!なんだその髪は!ちょっとこっち来い!」




これはもう予想済み…


休んでる間にかなり明るくなった髪の毛



それから、長い間お説教を受けた…



何回も聞いたことのある話を永遠と…




そう。智は学校では浮いている問題児ってやつ…




教室に入ると智の席は変わっていた…



教室の窓側の1番後ろ



プリントとか回す時に不便なんだと思う



智が教室に入った瞬間みんな嫌そうな顔をする…





そんなのいつもの事
別に気にしない…






智は席に着くとすぐ机に突っ伏した…



『あのさ…』



隣の席の人が話しかけてきた…



智に話しかけてくるなんてどんな変わり者なんだろう?




「何?」




『オレさ…この前転入してきて…』





「ふ〜ん…それで?」




『いや、だから一応自己紹介しとこうかなって…』





「いいよ。智には…」





『そっか…』



少し、寂しそうな顔してたのは気のせいかな…




「おーい。名無し〜早く行こうぜー」




『あ、うん。今行く!』




あ、次は体育か…


動きたくないし…
ここにいよ…




「お前さ…あんまり河西に関わらないほうがいいぜ。」




「そうそう。良くない噂も良く聞くしさ」




『そうなの?そんな風には見えないけど…』





あぁ…これであの人も智のことを避けるようになるんだ…





いいや。別に…
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