dustbox

□チェンジング!!
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「「うわぁぁあああああ!!」」



AクラスとSクラスの合同授業…
のはずだったんだけど
先生達に何故か用事が出来てしまい
この授業は自習になってしまった。

先生達もまだ現役アイドルだから
仕方のないこと…だと思う。

で、俺達は図書室に来ている。

もちろん図書室は静かに!
だけど、俺が叫んだのには
ちゃんとした理由がある。



「いっ…てててて…」


「翔ちゃん…大丈…夫?」


「おう、お前も無事か…?」



俺は真面目に勉強をしようと
本を選んでいたのに、
那月のやつがベタベタついてくるから
振り払おうと思ったら本棚にぶつかり、
俺達に本の雨が降り注いだ。

盛大な本の落下音と俺達の声に
驚いた皆がバタバタと集まってくる。



「翔!!那月!!大丈夫…ってぇぇぇえええ!?」



一番にかけよってきてくれた
音也が俺達を見て驚く。

え?俺達なんか変?



「お前ら…鏡をみろ。」



真斗がいうとレンがどこからともなく
手鏡を取り出し、俺達に差し出した。

覗き込んだ俺と那月は絶句。



「なんだこれぇぇええ!!」


「わぁ、女の子ですねぇ。」


「"女の子ですねぇ"…じゃねーよッ!!
ぅぁぁあああああどうすんだよ!!」



気づけば俺は女になっていた。
緩いカールの腰まで伸びる髪、
程よい大きさに膨らんだ胸、
心なしか手足も女性らしく見える。

那月も同様に女だった。



「これのせいではないか?」


「何々…"異性になれる魔法"…
そんなもんあるのか…。」



真斗が見つけた本を音也が読み上げる。

異性になれる魔法

本を頭に叩きつけて叫べば完了。
ただし2人でやること。



「なんだよコレ!!
適当すぎるだろっ!!」


「ここに治る方法が
載ってるみたいですよ。」



トキヤが指差すところに
書かれていた文字にさらに絶望する。

治る方法

本にぶつかっていない方は
一定の時間が経てば戻る。

ぶつかった方は戻った方と
キスをすれば戻る。

byシャイニング早乙女



「あんのアホ学園長め…
那月とキスだぁ!?ふざけんな!!」



バシッと那月の頭を叩くと
その拍子にめがねが落ちた。



「やっべ…!?」


「翔!?」



音也画俺の名前を呼んだ、と思ったら
俺の体はクルリと押し倒された。

ふと見上げるとそこには
那月ではなく砂月がいた。



「那月とキス?ふざけんじゃねえよ
那月は俺のモンだ。」


「はぁ?」



女になっている砂月が怖い、
というか妖艶だった。

ぐいっと腕をつかまれ
俺は身動きが出来ない。



「ちょ…砂月!!」


「キスをするのは"四ノ宮那月"が
元に戻ってからでしょう。
今キスをする必要はありません。」



トキヤが俺を救ってくれた。

「ちっ」と舌打ちをした砂月は
俺の上から退いた。



「それにしても翔は
違和感が迷子だよねww」


「はぁ!?ふざけんじゃねーよ。」






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