歌王子

□心拍数#0822
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※『心拍数#0822』
       ♪初音ミク/喋々P







僕の心臓がね、止まる頃にはね
きっとこの世をね、満喫し終わっていると思うんだ


やり残したこと、なんにもないくらい
君の隣でさ、笑い続けていたいと思うんだ




小さいときから病弱で
ほかの子どもたちとは
一緒に遊べなかったし
一緒の扱いをしてもらえなかった。



この胸が脈打つうちは君をまだ守っていたい
生きる意味なんてそれでいいの
もう一つ、もう一つって同じ涙を数えて
僕らはまたお互いを知るんだ




だから早乙女学園に入学して、
寮生活になってからは
自分の病気や過去は秘密にして
ふつうの子としてみんなと接した。



高鳴る鼓動が伝えてく
重なる音と流れる想いを
もう離さないと約束しよう
いつでも君が寂しくないように




でもさ、自分の身体は自分が
一番よく知ってるんだ。

「そろそろ…限界…かな…っ」



僕の心臓はね、1分間にね
70回のね、「生きている」を叫んでるんだ




「死にたくないよ…」

小さいときから死と隣り合わせで
誰かのために生きようなんて
思ったりする余裕なんかなかった。

自分の身体で精一杯。



でも君と居ると、少し駆け足で
110回のね、「愛している」を叫ぶんだ


この胸が脈打つうちは君をまだ守っていたい
生きる意味なんてそれでいいの
もう一度、もう一度って同じ心を重ねて
僕らはまたお互いを知るんだ




でも今は違う。

守りたい。好きだ、って
何回も何回も確かめ合うように
何度も何度も抱き合って。



僕と君が出会えたことに
何か理由があるとするならば
運命かは分からなくても
嬉しいことに変わりはないよね




短いこの俺の人生で
出会えたことは奇跡以上に奇跡で。




いつか僕をやめるときまで
あと何度「好き」と言えるのだろう?
ここに居られることに感謝しよう
ただ生きていることにありがとう。




神様、こんなにステキな
友達をくれてありがとう。
恋をさせてくれてありがとう。

でもお願いします。
せめてあと一年…
卒業してデビューさせてください。



高鳴る鼓動が伝えてく
重なる音と流れる想いを
愛し続けると約束しよう
心拍が止まってしまうまで




それがみんなとの……
あいつとの約束だから――。




fin.

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