歌王子

□薬は那月。
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「はぁ…っ」



キュッと心臓のあたり
の服をつかむ。

浅くなる息。



「なん…で…はぁっ…」



しばらくは治まっていた発作。

それが何故突然…?
とりあえず大きく深呼吸。



「はぁ……っ…」



なんで…どうして…
なかなか治まらない。

と、ガチャっと扉が開いた。



「翔ちゃん?」


「あ…ぅ那月……はぁ…っ」


「翔ちゃん…!!」



発作に気づいた那月は
俺に駆け寄り、ギュッと
俺を包み込んだ。

「大丈夫ですか?」という
那月の声にこくん、と頷いた。



「ゆっくり、落ち着いて深呼吸です。」



那月がいるだけで…
側にいてくれるだけで…

俺はかなり落ち着くことができた。



「よしよし、いい子です。」



ポンポンと頭を撫でられた俺は
安心しきっていて…

那月に抱きしめられたまま
眠ってしまった。





目を覚ましたら大好きな那月が
俺のそばで眠っていた。

だから「ありがとう」って
ミルクティ色をしたふわふわの髪を
そっと撫でた。




fin.

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