歌王子

□音也's birthday!
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「ねぇねぇトキヤ!
今日なんの日か知ってる?」


「はい?知りませんよ。
いいから貴方…勉強をしなさい!
なんですかこの点数は!!」


「うー…お母さんかよトキヤー。」



なんの日かなんて、
そんなの知っていて当たり前。

恋人なんだから。


「違います!ここはこの公式を使って…」


「うーん…えー?こう?
ああああもうわかんないよー…
あ、ねぇねぇトキヤ。ご褒美頂戴っ?」



は?

何を言い出すんだ、この人は。



「ご褒美があったらー頑張れそうなんだけどなぁー」


「訳のわからないことを言ってないで勉強にしなさい。」



ねーねートキヤー!
トーキーヤー!!トキヤくーん!
今でもいーよぉー!そしたら頑張るー!
ねぇねぇトキヤぁー。



「ああああ五月蝿い!!貴方少しは黙りなさい!!
わかりました、ご褒美あげましょう。
しかし条件があります。」


「条件?」


「私が作る問題を全て正解すること。
一問でも間違えてたらご褒美はありません。」


「えぇーっ……わかった!頑張るよ俺!!」



そして、私はA4サイズの紙にぎっしりと問題を書き込む。
「うへぇー…」なんていいつつも、さっき教えた問題はスラリと解いてしまう音也。

しばらくして声が上がった。



「こっこれでどうだぁーッ!!」



シュッシュッと答えあわせをする。
最後の問題、ここまでノーミス。

ふと、意地悪をして手を止めてみる。



「え"っ、間違ってる!?」


「……合ってます。」


「やったああああああ!!
ごほうびだよね!!」


「仕方がないですね…。」


「なにくれるのっ?
俺ねー新しいサッカーボールとか、
新しいギターとかー色々欲しいのあるんだよね!」



どんどんと音也の口からでてくる
音也の欲しいもの。

だけど、欲しいものが
もらえるだけじゃつまらないでしょう?



「ねえ、トキヤ…ふぇっ…!?」



笑顔で振り向いた音也の唇に
自分の唇をくっつける。
逃げようとする音也の頭を
押さえてしまえば音也は
おとなしくなる。



「…っぷはぁっ…はぁ…トキヤ…?」


「ご褒美ですが、何か。」


「えっ…や…別に…」



といいつつ赤に染まっていく音也の頬。



「Happy Birthday 音也」


「ありがとう、トキヤ」




Fin.

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