歌王子

□癖、ですから。
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「なぁ、トキヤ」


「なんでしょう?」


「苦しくないの?」


「は?」



じーっと私の胸元を見つめる翔。

どうやら翔は私のYシャツの
ボタンに興味を持ったらしい。



「レンはやりすぎだけどさ、
あのマサや那月でさえ
第一ボタンは開けてるぜ?」


「服装の乱れは心の乱れです。」


「そーだけどさぁー」



ぷくぅー、と頬を膨らませ
私のボタンに手をかける。

ぷち、と第一ボタンがはずされた。



「なんですか」


「そっちの方がいい。」


「……」


「なんだよ」


「なぜです?」


「なんとなく」







次の日


「あああああああ!!」


「なんです騒がしい。」


「またトキヤ一番上まで閉めてる」




fin.

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