ブラックバカラを貴方に。

□恥の多い人生を……送っていません。
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文学少女……、そう、文学少女という言葉を知っているだろうか。
「メガネ」「三つ編みのおさげ」「古風」そんな印象を持つ人は多くいるだろう。
文学少女とはつまり文学作品の読書や批評、或いは自身で作品を創作する、オタク的な趣味を持つ少女のことである。
そして私は間違いなくその定義に当てはまる。
細いフレームの神経質そうなメガネ。
長い黒髪は丁寧に三つ編みにされている。
制服は校則通りに着崩れることなく、膝下までスカートが隠している。
休み時間には大体何かを読んでいる。
批評、……はあまりしないが、時折友人に頼まれて創作活動をすることもある。
顔は……特別不細工でもなく、かといって特別整っているわけでもない。
座学の成績、オール5。
家庭科の成績、勿論5。
そして体育の成績。



驚くことに、5。
これは文武両道を絵に書いたようなこの私こと、多々良蛍の壮絶な片想いのお話である。
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