いつかまた…
□プロローグ
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2020年、とある国
ブーン、ブーン、Pi!
滅多にかかってこない特別製の携帯から電話がかかってきたので、かけてきた人物を確認しながら電話に出た。
『何か用ですか、社長?』
?<やぁ久しぶりだね司信君。元気にしているかね>
電話に出た人物-夜神司信-は鬱陶しく思いながらかけてきた人物-MBI社長御中広人(みなかひろと)-に返事をした。
『前置きはいいですから用件は何です?』
御中<つれないねぇ。まぁそこが司信君らしいけどね。
用件は帝都でいよいよ鶺鴒計画を本格的にはじめようと思ってね。
そろそろ帰国してもらいたいんだがいいかね?>
御中の言葉に司信は左腰に下げているランタンに触れながら少し思考した。
『(む、いよいよか。)そうですか。
では条件は就職先をちゃんと紹介してくれるのと住居の手配をしてくれたらいいですよ』
御中<おお、帰国してくれるのかね。
ということは君の用件は終わったということかね?>
『ええ、やることはもう終わりましたし帰国しますよ』
御中<ふむ、わかった。では待っているよ、
"最強の葦牙"夜神司信君>
御中の最後の言葉に司信は眉間にしわをよせる。
『……その名で呼ばないで下さいよ、社長』
Pi!
『(何を考えているんだ、あのバカ社長は。)
さて帰ろうか、日本に』
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