軌跡の先で…

□プロローグ
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私の名前は兵頭昴、私立駒王学園の2年生。

家族構成は父、母、双子の弟という一般的な家庭に生まれた普通の高校生、ではなく実は前世の記憶を持って産まれたちょっと異常な高校生。

異常といえば外国人の血を引いていないはずなのになぜか私の右目は金色をしている。
そのせいでいじめられたことがあったけど弟のイッセーが私を守ってくれた。
だから私関連で巻き込みたくないと思っている。

趣味は鍛錬と読書、音楽鑑賞、ヴァイオリン。

交友関係は良好(なはず)。

交際関係は興味がないため無し。
モテてはいるが興味が無い、でもなぜか女子にも告白されるのはなぜなのだろう。



趣味にある"鍛錬"は前世に深く関係している。
前世での私の生まれは曾お爺様が創られた"蒼閃流"を主とする騎士の家系であるリンベルト家だった。

名前はミリヤム・メヒティルト・フォン・リンベルト、代理当主である"クルト・アーベル・フォン・リンベルト"の娘であった。

女である私が蒼閃流を学ぶ必要が無かったが今でも憧れている方がいる。

女でありながら性別を偽り騎士として活躍した"フェリクス・ヴォルフ・フォン・リンベルト"、女性での名は"キリエ・ウルリーケ・フォン・リンベルト"、叔母である彼女を父様と従兄弟の兄様達は誇らしげに語ったことを今でも覚えている。

彼女の武勇伝を聞き憧れた私は父に頼み蒼閃流を学んだ、彼女のように剣を振るいたいと思ったからこそ礼儀作法を学びながら打ち込んだ。

結果的には蒼閃流の型は弐之型まで会得した、正確には弐之型までしか学ばなかった。
理由は単純だった、父様は蒼閃流を完全に修めていなかったからだ。
父様の話では曾お爺様が6歳の頃に亡くなったため5つの型の内2つしか修められなかった、と聞いている。

父様が知る限り蒼閃流を完全に習得しているのは曾お爺様と叔母様だけらしい。


いつだったか叔母様がいないのか聞いてみたことがある。

すると父様は、


クルト「なぜいなくなったのか僕にもわからない。
だが姉上は生きていると信じているからこそ、家訓に"見つけたら力を貸すように"と加えたんだ。
だからミリヤム、姉上を見つけたら力を貸してやってほしい」

『わかりました父様』


父様の話では当主の証である剣が見つからなかったためそう判断したらしい。


もし私の様に転生しているのなら貴女に会いたいです、叔母様…



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