番外編

□"騎士"の決意
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木場視点

ファミレスでイッセー君達と派遣されてきた教会の人間達と話した後、僕はイッセー君達と別れ昔の事を思い出していた。


「・・・・師匠」




『<"生きる"か"死ぬ"か、選べ少年。私的にこんな所で死ぬのは勧めんがね>』

初めて師匠に話しかけられた言葉は今でも恐ろしく思うほど殺意に満ちていたのを覚えている



「(だけどあの時師匠が来なければ僕は死んでいたんだろうな)」



僕は命の恩人であり、もう一人の剣の師であると同時に心の師である人の事を思い出すことにした。







師匠との出会いは僕が"聖剣計画"で"失敗作"として処分されようとしていた時だった。
次々と"失敗作"とされた同志達が殺される中僕は「ああ死ぬんだ」と思うと同時に復讐心が芽生え始めていた。
だけど処分としてガスを振りまかれた時同志達が処分場から僕を逃がして数分がたった後だっただろうか、それが突然起こった。
そう遠くないところまで逃げていた僕が聞いたのは爆発する音、そして遠くからでも聞こえてしまうほど大きな研究者達の断末魔だった。
しばらくして僕がいた方に返り血を浴びた研究者3人が慌てた様子で走っていた。
だけど僕がいた場所は丁度死角になっている木の陰だったから上手く素通りしてくれた。


研究員A「急ぐぞ!あの失敗作共が時間稼ぎをしている内に逃げるんだ!!」

研究員B「くそっ!なんでこんな時にアイツが現れるんだ!!」

研究員C「話してる暇があるんだったらとっとと離れるぞっ!!」

研究員A「"漆黒の凶手(シャッテン・アサシン)"が嗅ぎ付けるなんてっ!!誰だよここをリークしたバカは!?」



"漆黒の凶手"、その人物がどうやら先程の爆発を引き起こした張本人らしい。
だが、死んでしまった同志達を身代りにして逃げたアイツらに対してそれ以上に僕の復讐心を大きくしていった。

そして、僕はここである種の運命と出会った。


『<逃げられないぞ、貴様らで最後だ。汚い手を使って逃げたのが運の付きだったな>』


この時来たこの人が"漆黒の凶手"だと僕は直感した。

同時に死をもたらしてくれる死神であることも・・・




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