軌跡の先で…

□1.旧校舎のディアボロス
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life.0.5 ある騎士の拠点での生活



ドイツの首都ベルリンより離れた所に少々古びた孤児院があった。
名前は外界宿(アウトロー)、そこには結界が張られておりこの場所が普通ではないことが明らかである。

そんな孤児院にとある人物達がいた。


男の子A「リオ姉ー、一緒にあそぼーよ!!」

女の子A「リオ姉さんもあそぼ!」


子供達にリオと呼ばれた長い金髪をポニーテールで纏めている女性は困ったような顔をして、


リオ「ごめんね、今からキリエに用事があるから他の子と遊んでて」

男の子A「えーーつまんないよ」

女の子B「こら!、リオお姉ちゃんは忙しいんだからおとなしく遊んどこうよ」

女の子A「む〜、じゃあまた後で遊んでね」

リオ「うんわかったわ、じゃあ遊んでらっしゃい」

子供's「「「は〜い!!」」」


元気よく返事をして他の子供達の所へ行くのをリオは微笑ましく見守るのだった。
そんなリオに紺色の髪をした高校生ぐらいの少女が話しかけた。


?「リオさん、師匠に用があるのならここは私に任せて行って」

リオ「うん、じゃあよろしくねユーリ」


ユーリと呼ばれた少女はコクリと頷きながらケンカをしている所に向かうのだった。

ユーリと別れたリオは建物の中にある院長室に向かった。


コンコン

リオ「キリエ、リオだけど今平気?」

『ああ入って構わないよ』

ガチャッ

リオ「失礼するよ〜、っとルドナーもいたんだ」

ルドナー「居ない方がよかったの?」

リオ「そういうわけじゃないけど、むしろ丁度良かったわ。
朱乃から手紙来てるわよ」

『そうか、じゃあお茶でもしながら見るとしよう』


現在院長室に集まっているのはこの孤児院、外界宿の院長であるキリエ・リンベルトと彼女自身が所有する聖剣であり恋人であるリオ・ストライフ、そしてキリエの主であり現在狼になってしまった"希來の雷槍"ルドナーであった。

そしてキリエはこの世界での所属は裏の事情を知る国連の上層部に認可された機密情報機関"漆黒の騎士団<シュヴァルツ・リッター>"の機関長で勢力の立ち位置は中立で普段は各勢力からの依頼を受けたり、世界各地を転々としている。
任務で各地を旅している中で裏関係で身寄りを失った子供たちを保護していった結果がこの孤児院での生活の提供である。

基本自給自足であるが少なくとも貧乏ではないし、自立しても困らない程度の知識をキリエ達は教えているため心配はないが保護した子供たちの中には神器を持っている者もいた。
その場合希望をとり対応を分けている。

放棄したいなら神器を持っていた記憶を消して普通の子供達と同じ扱いをしたり、放棄しないならキリエの弟子として鍛えたりしている。

特殊なケースとして先ほどリオに話しかけたユーリ、本名ユーリヤは悪魔と共存する民族の娘だったが5年前彼女の持つ神器目当てで住んでいた村を襲撃され親を亡くし逃げている途中でキリエ達に助けられた。
ユーリヤはキリエに神器を取り除いてもらってから弟子入りし今では上級悪魔相手に勝てるほどに成長したため現在孤児院の守護役になっている。

(※ユーリが神器を放棄した理由は設定に載せます by作者)



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