RKRN短編&SS&シリーズ
□好き...
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『長次…』
「なんだ」
必要最低限しかじゃべらない。
『呼んでみただけ♪』
「そうか」
そんな遊びにも付き合ってくれる。
あたしが暇なことわかってる。
「委員会に行かなくてもいいのか?」
『そんなもん、下級生に任せとけばいいの!』
あたしは長次の背中に寄り添った。
『あたしは今、長次と居たい気分なの』
「そうか」
『うん…』
この大きい背中が好き。
無口なとこも、必要以上に喋らないとこも
顔にある傷も、バレ―してる姿も
全部好き。
『長次』
「綾」
とあたしと長次の言葉が重なった。
『なに?』
「明日、一緒に饅頭屋に行こう」
『長次は饅頭が好きだね!いいよ、付き合ってあげる。』
「うん」
たまに、誘ってくれるとこも好き。
好き...
2011.8.8