RKRN短編&SS&シリーズ

□甘やかし
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あたしは驚いた。
あんな元気な小平太が風邪ひいた。





「すまない…風邪をひいてしまった。」

頬を染めて謝る姿は、あの暴君小平太には見えなかった。

『それは小平太が頑張ってる証拠。雨の中でも鍛練してたんでしょ?』

綾は小平太のおでこを撫でた。

「うん。大丈夫だと思ったんだが…雨の中長く居過ぎた…ゲホンッ」

『でも、良かったかも…小平太が風邪ひいてくれて―――』

「なんで?」

綾はにこっと笑った。

『だって、今こうやってゆっくり小平太の傍に入れるもの!』

「!!…私は綾と町に行きたかった。」

小平太はそっぽを向いた。

『町はいつでも行けるじゃない。あたしはゆっくり語りたいの』

「じゃ、私が綾に甘えていいってことか?」

綾を見やる。

『いつも、甘えてるでしょ』

「甘えるってこういうこと――――」

小平太は少し起きると掛け布団を上げ綾を中に入れた。

『!!…』

「今日一日中、綾とこうやって過ごす」

布団の中で綾を抱きしめた。

『しょうがない、今日だけだからね』

「うん。」

綾も抱きしめ返す。

「おやすみ綾」

『おやすみ…』

綾は小平太のおでこにキスをした。

―ちゅ









「綾…風邪を治すには性行為をした方が治りやすいんだって!」

『!!……』

「だから…いまからy」

『絶対だめ』

「ぶぅ〜」




甘やかし
そんなことしたら、あたしの身体がもたないよ…ι



2011.8.4

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