Short

□約束
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『なあ坊、子猫さん。相談あんねんけど』

「なんや?」

「どないしはったん?」



廉造は学校の日直で職員室。

相談すんなら今しかない。



「廉造のことやねんけど、
 なんちゅーか、こう、うち、
 廉造のこと...好きやねん」

「はぁ?」

「わ―言うてしもた!恥ずかし―!!
 んで相談てのは、
 どやったら付き合えるかって...」



きゃ―言うてしもた!!
恋愛相談とか、初めてした!!
恥ずかし!!照れる!!



「何言うてんねん。
 お前ら付き合ってんちゃうんか」

『へ?』

「僕も付き合ぉてる思ててんけど」

『ちゃうちゃう。付き合ぉてへんよ』



坊と子猫さんを見ると、
驚いたよな顔しとった。
そんだけ付き合ぉとる風に見えたんか。



『誤解が解けたとこで作戦会議や。
 どないしたら付き合える思う?』

「...告白したらえぇんちゃうんか」

『それがパッとでけたら苦労せんて!
 せやから相談してんねん』



坊がめんどそうにため息をつく。
子猫さんは真剣に考えてくれてはる。
さすが子猫さんやわ。


結局えぇ案出る前に廉造が戻ってきて、
この話は中断となった。
まぁゆっくり考えてけばえぇやろ。









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