METAL GEAR SOLID

□山猫2
1ページ/2ページ

任務が終わるまでの合併を結んだ軍人とフィランソロピー隊員。契約を結んだその夜に
KGBから派遣された内部工作員のEVA(エヴァ)が廃工場に到着する、ADAM(アダム)の
代理で来た彼女は西側のエージェントをサポート、情報提供するためにこれから必要になるであろう
武器や白衣を渡す。計画との誤差を指摘するスネークだがエヴァはお互い様と一等兵に目を向けた、
互いに誤差が生じるが戦場では常に状況は変わるものだ。情報提供者からは知らない名前が
幾つも飛び交った、やはり何も知らないので大間かな状況しか理解できない。

北に向かおうと言うスネークだが思っていた以上に体力を消耗していたのか体はよろめいてしまう、
夜のジャングルも危険と言う事で夜が明けてから目的の場所まで向かう事になった。
しかし油断していたせいか目を覚ましたスネークは静かに敵に囲まれた事を呟いた、窓から
見えるのは黒い野戦服を着た赤いベレーボーの兵士。その姿にエヴァは山猫部隊だと告げる。
エヴァを逃がす為にベッドの下にある小さい扉から床下に逃がす為2人は敵の目をこちらに
引き付けるおとり役。二手に分かれて敵を倒す為スネークは正面から物陰に隠れ待ち伏せをする、
一等兵は反対側から見つからないように1人1人麻酔銃で排除に回った。

すると正面の方から数発の銃声が響いた。

その方向にゆっくりと行くと崩れている壁の二階あたりでなったようだ、壁を見上げていると
その向こうから若い男の声が聞こえて来て何か話している。もうひとつの影はスネークの
ものだと分かった、見つかってしまったのかと所々に開いている穴からスネークの姿が確認できる。
壁も古びたせいで平らでは無く屋根も無いのでのぼる事は可能だろう、出っ張りに足をかけて
音を立てないように登って行くと近くのドラム缶に身を潜ませる。

「そこで止まれ、もうジュウドーはごめんだ。」

どうやら敵はこちらには全く気付いてはいない様子だ。ドラム缶から身を隠しながらそっと
覗き込む、相手は1人のようで他の奴と同じように赤いベレーボーを被っていた。
その腕には逃げたと思っていたエヴァがナイフを首元に突き付けられ掴まっている、
男はスネークと面識があったのか片手に握る銃を自慢でもするかの様に見せつけて語っている。
しかしその銃は実用向きではないと言うスネークにその男は息を荒げて他には気が行かない程
おろそかになっていた。腕から逃れようと抵抗するエヴァはドラム缶に隠れていた一等兵とヘルメット
越しに目が合った、目出し帽を取りくちぱくと手振りで一等兵は何か伝えるとエヴァは小さく頷く。

「実用と鑑賞用は違う、それとお前は根本的な誤解をしている。お前に、俺は殺せない。」

「なめるな!!」

撃ってみろとでも言うようにスネークは向けていた銃を下ろして両手を広げ挑発するように
言った。男は馬鹿にした態度に逆上するとスネークに引き金を引いたが銃弾が飛び出す事がない、
あっ気にとられた表情で何度も引き金を引く。隙だらけになった時、一等兵は勢い良く飛び出すと
エヴァは男の腕を振り払い離れた直後に背中目掛けて回し蹴りをお見舞いし二階から蹴り落とす。

「ぅわっ!」

落とされた男は地面に体を打ち付けるが鍛えている軍人だけありその程度で気絶する筈も無く
起き上ると蹴り落とした相手をキッと睨み見た。

「くそっ、伏兵がいたか。」

二階から見下ろして見ると思っていた以上にその男は若く19くらいだろうか、外人はどうも
実年齢と外見が一致しづらいが自国から何年も離れて色んな種族を多く見て来たおかげで
大体の予測ができ自分とそう変わらない青年だと分かった。

「男らしくないわね?女を人質にするなんて卑怯者。」

戦場では何でもありの勝つ事が全ての世界だろうが十代の青年が人質を捕りながら
スネークを脅かしている姿に世知辛く思っての言葉がポロリと口をついて出て来てしまった。
若さゆえの驕りかプライドの高さか、男は思っていた通りの反応で目をつり上げ激怒する。
何だと、と声を荒げた時そばに立っていたエヴァが身を翻し反回転しながら突然跳び下りると
貨物の影に隠しておいたバイクに飛び乗るとペダルを蹴りエンジンをかけた事に気付いた男は
立ち上がり弾が入っていないシングル・アクション・アーミーを片手に持ったままナイフを
エヴァに向け駆けるがバイクを噴かせ突進すると前輪を浮かせてそのまま踏み台にするように
男を轢きながら宙で一回転を決めた。

「EVAかっこいー・・・。」

やはり情報提供者だからと言っても訓練でもされてきたのか動きに切れがある。
身のこなしも見事なものだと敵がいるにもかかわらず礼賛の言葉をこぼす、大型のバイクに
吹っ飛ばされたのは効いたのかフラフラと体を揺らしながら腕をついている。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ