Short Dream
□好きだよ
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『好きです』
私はそう文字を打った。
そして、悩むこと10分……
「送信っ」
勇気を出して送信ボタンを押した。
とある夏休みの1日の午後、私は告白をした。
直接会う勇気なんてないから、メールで。
想いが伝わればいい、あなたが私の想いを知ってくれるだけでいいから……。
告白しようとした当初は、ただそれだけの気持ちだった。
でも、やっぱり――。
「両想いになりたいなー……」
そう欲が出てしまうのが人間というものである。
でも、きっと無理だろう。
私とあいつはそんなに近い存在ではないから。
よく話すわけでもない。
席が近いというわけでもない。
ただ、同じクラスなだけ。
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