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□はんぶんこ
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「あっ…ちぃー」
−−7月。
今年も暑い夏がやって来た。
地球温暖化により、例年より暑くなっていることを実感する最近は、熱中症対策を疎かにしてはならなくなった。
そんな猛暑な中、クーラーも付けず扇風機だけで太陽の悪魔的暑さを乗り越そうという1つの建物…《渋谷荘》があった。
「なぁ、零チャンー。
頼むからロストし「断る。」
リビングにある一台の扇風機にへばり付く刻は零へ、8割方本気で体温低下のロストを懇願した。
「こら刻くん!大神にロスト等をねだるでない!」
そんな冷たさ欲しさの刻の願いを侍ガール、桜は飲んでいた麦茶を机に置いて叱った。
「会長殿が言っていた。ロストを何度もするとコードエンドを、死を迎えてしまうと…!
だからいくら夏に最適なロストだからといっ「あーもう!解っタヨ!!」
長ったらしいお説教は暑さのイライラのせいでシャットアウト。聞く気にならなかった。
暑さに耐え切れなくなった刻は冷蔵庫から氷を一つ取り、口へ運んでからフラフラとリビングを出て行った。
リビングには零と桜の2人しか居なくなった。