スパイラル

□キャラクター
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見事なハモりを見せたのは
香介の幼馴染みの亮子、香介達と同い年なのに小学生にしか見えない理緒、そして珍しくひよのが付いていない歩
の3人だった。

4人は昼休みに屋上で昼飯を食べていた。
なかなか奇妙な風景。
それもそのはず。
歩は理緒が無理矢理引っ張って来たようなものなのだから。


「意味わかんねーよ!」


「い、い、か、ら、早く行ってこい!」
ドゴッ!

「ってぇ!!っ何で俺が……」

理不尽だと思った香介だが、亮子と居ると何時もこうだったと思い直した。


「あっ、私苺オレ!」
「私ファンタ」
「珈琲」


「くそっ。ほら」

それぞれが注文を言った後、香介は手を差し出した。
亮子にへし折ってもらうつもりだろうか、そんな考えが頭をよぎる。


「?何だよ香介」

「何って、金だよかーね。早く出せよ」


『お前の奢りに決まってんだろ』

またまたハモったのは歩と亮子の2人。
まるで決定事項かのような口振り。
実際そうなのだろうが。


「ごちそう様、こーすけ君」

「……めんどくせぇ」そんな香介の言葉は風に消され、亮子には届かなかった。
届いていたらまた香介の悲鳴が屋上に響いた事は、言わなくても分かる事なのだが。
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