捧げ頂き
□悪?役! 桃太郎〜鬼
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「…それにしても、鬼と人間、どっちが強いんだ?」
「赤鬼、それはダメ。人と鬼じゃ体力的に鬼が強いけど、空を飛ぶキジや、よく跳ねるサルや、足の速いイヌと比べたら、俺たちは不利なんだ」
「そうは言っても…。でもさ、俺たちはいつも悪い役にしかならないよな〜」
「それはっ…。仕方ない。人類晋遍の原理なのさ」
「青鬼…。お前、冷めているな〜」
「はあ。…でも、実際鬼はたくさんいたけどね」
「そうだよな〜。寄せ集めのできたて軍団にやられるなんて」
「しかも、結局俺たちが集めた宝を、桃太郎は自分を育てた爺さんと婆さんに渡す話もあるんだ」
「酷い。苛めだ!」
「だろ?俺たちをやっつけておいてさ」
「そうだ!桃太郎が計算高いせいで、俺たちは利用されただけなんだ!!」
「ああ。…まず、俺たちが、人間の地球温暖化のせいで食べ物をなくし、暴れはじめる。さらに、人間から食べ物を買うため、金になる物も奪う。そこで桃太郎がくる。桃太郎は村の皆に見送られ、ココ、鬼が島を目指す。そして、婆さんから貰ったきび団子を利用し、仲間を手にいれる。それから、俺たちを倒し、英雄として帰る。最後に、その宝はお礼として、桃太郎に村人は渡す。そして、宝を手に入れる…」
「なんて悪いやり方なんだ!」
「結局、桃太郎(人間)がした事は、俺たちを陥れ、悪者にし、餌付けした動物を連れて船に乗ってココまで来て、命令して、宝を奪い、英雄となり、宝を我が手中に収め、ドヤ顔しているだろう事なんだ…」
「近頃の人間は恐ろしいな」
「全くだ!!」
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