Long story


□Requiem Episode3
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「…アリス」


「解ってるよ邪魔をするな、でしょ?」


「…俺はあっちを片付ける。お前は足止めをしろ」


「はいよー」


「心外ですね。片づける、なんて。なめていると痛い目を見る事になりますよ」


「…さあ、どうだか」


二人は銃を構えた






激しい銃撃戦を始めた二人とは対照的に残りの二人は思わずここが戦いの場であると忘れてしまいそうなほど悠々と構えていた


女は元気だねぇと呟きつつ始まる前から崩れぬ飄々とした様子でそれを見ていた

一方の男は自身の服をいじりながら聞いた


「そう言えば貴女は加勢しなくて良いのですか?」


「足止めしてろって事は邪魔するなって事なんでしょうね。嗚呼…」


「と言う事は私の相手は貴女、という認識で構わないのですね?」


「貴方が邪魔をするのならね」


「なら存分に邪魔をさせていただきましょう。末の弟をああもされてしまったら、少々困るのでね」


メフィストは冗談めいた口調で続ける


「後半は私じゃないけどね。どうぞご勝手に …できるものなら」


先に動いたのはメフィストだった


「アインス・ツヴァイ・ドライ☆」


すると、傘の上のコウモリが増殖し始め、アリスを切り裂きに掛かる


「楽しい楽しいお遊戯を始めましょうか!」


「楽しそうなのは貴方だけだけど、ねッ」


アリスは次々と襲いかかってくるコウモリたちをよけつつ叩きのめして行く


「なかなかお上手ですね。ですがまだまだ!」


メフィストも負けてはいない。再度言の葉をかけ、さらにコウモリの勢いを増させてゆく


そしてそのうちの一羽のコウモリがアリスの服の袖を切り裂いた


それを見たアリスは一瞬、ほんの一瞬顔を歪めた


「チッ」
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