非公開用
□逃走姫A
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「美咲ー?」
「あ、はい。
何でしょうか、ご主人様?」
「俺のことは碓氷って呼んでいいっていったでしょ?」
「でも私はメイド、ですから…」
「ご主人様の命令だよ?」
「っ…。わかったよ、碓氷」
私がメイドになってから3日。
この仕事にも慣れてきたところだ。
碓氷とは、相変わらずだが…。
『ご主人様』じゃなくて『碓氷』で呼べとか…。
寝るときも一緒がいい、とか…。
背中流してー、とか…。
何もできないのかと思いきや仕事はすぐに片付くし…。
理解不能の宇宙人だ。
「ぁ、ミサちゃん、ミサちゃん」
「何ですか」
「散歩しようよ」
「はいっ!?」
「あぁ、大丈夫。
この家の敷地内だよ。」
「あ、あぁ…。
それなら、構いませんが…。」
「行こっか」
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