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□朝は犬、夜は狼
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「はぁ…」
「美咲ちゃん?」
「何だ?」
「碓氷君、寝てるの?」
「あぁ。」
「写メ、撮ってもいいかな?」
「いいけど。なんで?」
「かわいいなぁって…」
「ふふ…そうだな。おとなしく寝てれば、子供みたいに可愛いのに」

膝枕で寝ている碓氷。
それを撮る女の子が一人居た。
私も、撮っておこうかな…?


----始まりは、朝の5時半。
早く目が覚めた私は、少し歩いていた。
すると、碓氷が男子の部屋から出てきた

「何してるんだ?」
「ふわぁ〜〜〜…」
「眠いんだったら、まだ寝てろよ…」
「だって寝れないんだもん」
「は?」
「見てみなよ」
「た、確かに…」

男子の部屋。
そこは、布団を蹴飛ばし、あちこちにころがる男子達が寝ていた。
寝る場所など無いに等しい。
普通に寝かせれば、寝る場所は充分に取れるのだが…

「鮎沢…」
「何だ?」
「膝枕して」
「はぁ?」
「寝れないもん」
「そうだが…」
「お願い…」
「う゛っ…わ、わかった…」

この子犬みたいな目には勝てない…

---こうして、男子の部屋の前にあった木の腰掛に、座って膝枕をしたのだ。




 
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