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□機嫌をなおして。
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「…碓氷?」
「……。」
ただいま、碓氷拓海は不機嫌真っ只中です。
理由は、といいますと…。
その、私鮎沢美咲がちょっと…。
猫と遊んでただけで…。
----回想----
「ちょ、ふふっ、こそばっ…」
----ニャー
「ゃ、ゃめっ、はははっ…。」
「ほーれほーれ。」
----ニャー、ニャーッ
「捕ってみろ〜」
----おしまい---
ということで、構わなかった。
碓氷の家の猫は元もと捨て猫だ。
人に慣れるまで、時間がかかる。
私も、碓氷の家に何回も通っているうちに慣れたのだろう。
ちょっとずつ、遊ぶことが増えた。
その結果、今日は碓氷の家に来たが猫とあそんでいたのだ。
じゃあ、機嫌が悪くなった。
お前は猫か、と言いたくなる。
近寄らないでオーラとか、そういうのがあるんじゃなくて…。
拗ねてる。
小さい子供のように。
「う、碓氷…?」
「…。」
呼んでもそっぽを向くし。
ちょっと、弟みたいで可愛かったりする。
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