*拍手御礼*
『電話勧誘販売に気を付けろ』
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♪〜♪〜
夜。
お風呂から出てパジャマ姿でくつろいでいる頃、携帯が鳴った。
この“バクチ・ダンサー”の着信音はメールじゃなくて電話だ。
『……こんな時間に誰だろう』
ベッドに寝転がっていた身体を起こし、携帯を掴んだ。
画面には“非通知”と表示されている。
『うわっ、チョー怪しいじゃん』
無視しようかと思ったが、万が一、知り合いだったら失礼だ。
私は恐る恐る通話ボタンを押した。
『もしも「もしもしー?」
私の声とほぼ同時に電話の主が喋りだした。
男の人…かな?
てか、アレ、こういう時って受け手が第一声を出すんじゃね?
『えーと、はい。誰ですか?』
気を取り直して、電話の向こうの男に尋ねる。
「あ?誰って、こっちが聞きてーよ。誰だ、オメー」
『……は?』
何言ってるんだ?コイツ
イタズラ電話ってやつ…?
『あの、電話受けたの私の方ですけど…』
「はぁ?電話受けたのは俺だぞ?」
そんなはずはない。
確かに私の電話が着信したはずだ。
『電波障害ですかね…?私は携帯が鳴ったから出ただけですが…』
こんな電波障害、聞いたことないけどね………
とりあえず、事を荒立てるつもりは微塵もないから、やんわりと自分の状況を説明する。
「あ、そう……」
納得したかのような反応をする男。
なんだ、じゃあ、これはイタズラではない…のかな?
何て思っていると、男は小さな声で呟く。
「……ちぇっ、依頼じゃねェのか…」
『依頼?』
思わず聞き返す。
ちょっ、何してんの、私!?
見ず知らずの人の電話なんてすぐ切った方が…
「え?あぁ、俺、かぶき町で万事屋っつー店構えてんだ。何かあれば、この電話番号保存しといて連絡してくれや。何でもやるからよ」
その場の流れで男の応答を待っていると、男はちゃっかり店の宣伝をし始める。
新手の悪質商法?妙なやり方だなぁ…
けど、悪い人じゃなさそうな………
『てか、この電話、非通知だったんで番号分からないんですけど』
「あ、そうなの?何だ、勿体ねェな」
苦笑する男。
やっぱり、この電話はただの事故…?
電話の男が悪人じゃなさそうで少しホッとする。
『とりあえず、そろそろ切りますよ?そもそも、私ん家からは歌舞伎町は遠いし』
「そうか。悪ィな、知らねェ野郎相手に長話させちまって」
『いえ、おやすみなさい』
「え?おやす―?/ブチ
私は電話を切った。
最後、男は何か言おうとしていたけど、全部聞けなかった。
失礼なことしちゃったなぁ…
まぁ、良いか。どうせ、もう電話しないし。
『てか、アレ!?“かぶき町”!?“万事屋”!!?今のって、まさか―――』
ーーー‐
「今の電話、誰からでした?銀さん」
モップを片手に新八が言った。
「あー?間違い電話だった。………なぁ、新八?」
俺は頭を掻きながら新八に尋ねた。
「何ですか?」
「今、真っ昼間だよな?」
通りの賑やかな声が耳に届いた。
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銀魂世界と現実世界が電話で繋がる。
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拍手ありがとうございます!
折角、拍手してくださったのに、こんな御礼しかできなくてごめんなさい
ヒロインは現実世界の住人なんですが、読んでいる間にお分かりになりましたかね…?
力が足らず、すいません
これからも精進していくので、よろしくお願いしますm(_ _)m
ありがとうございました!
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