銀色の心と共に

□No.8
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ジャスタウェイ目覚まし時計が3時を示した。


午前3時である。


真夜中である。


私はいろんなことを考えすぎ、半分興奮状態になっていて眠れなかった。


何故この世界に来たのだろう?


自分の世界に戻れるだろうか?


向こうではどうなっているのだろう?


私はどうなるのだろう?


考えれば考えるほど不安になる。


………が、眠れない一番の原因は他にある。


『………』


「zzz…zzz…」


私の隣で銀さんが爆睡中。


寝れるかぁぁぁあぁあ!!!


何で!何で私、ここで寝ようとしてるの!!


いくら、匂い云々で神楽ちゃんを警戒してるからって、これはないんじゃ!?


男の人と同じ部屋で寝るなんて、家族としかしたことないし!


何度も何度も寝返りをうったり、起き上がってはまた寝てを繰り返した。


けど、一向に寝れない。


『ダメだ、寝れない…』


小さい声で呟く。


「寝れねェのか?」


『!!!??』


大きく肩を跳ね上げ、恐る恐る隣を見ると、銀さんが目を開けてこちらを向いていた。


「大丈夫か?ちょっと興奮気味?」


眠たそうな目で眠たそうに話す銀さん。


『お、起きてたんですか?銀さん』


「いや、今さっき起きた。アレ、温かい牛乳とか飲む?あ、ウチいちご牛乳しかねェんだった」


『そ、そこまでしなくていいです!』


と言って、私は銀さんのいる方とは逆方向を向いて寝ようとする。


いくらなんでも、そんなお母さんみたいなことを今日知り合ったばかりの人(正確に言えばずっと前から知っていたけど)にやってもらうわけにはいかない。


………しかし眠れない。


これはもう、徹夜かな…


諦めて、もう一度寝返りをうって身体の方向を変えた。


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