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□桜ノ雨
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桜が満開な中
卒業式が始まった

「初音 ミク」

名前を呼ばれ
立ち上がる
祭壇へ歩いている途中
泣いているクラスメートが
目に付く

涙をこらえながら
卒業証書を受け取り
自分の席に戻る

あっという間だった
歌を歌い
教頭先生が閉会の言葉を
言う

あっけなく感じた
クラスで
先生の最後の言葉を
真剣に聞いた

見送りの時間まで
あと少しある

廊下を走って
何度
怒られただろう

あの日が
とても
懐かしく思える

見送りが始まる
下駄箱へ行き
靴を履いて外にでる
ここ、告白スポットで
たくさんの恋が
実ったな

見送りもあっけなく終わり
友達と写真を撮ったりする

「もう卒業なんだな」

友達の1人が
残り惜しそうに呟いた

「あっけなかったね」

違う友達が言う
それを聞いた
ミクは浅く頷いた
涙が出そうだった
悲しい顔をしている皆を見て
友達が

「またいつか絶対にここで会おうぜ。
絶対にだぞ。」

そういった
それに答えるように
鼻声で友達が頷きながら

「その時は夢を叶えて会いましょう」

それにみんなが頷く
ミクも小さく頷く

守ることが出来ないかもという思いと
絶対に守るという思いにはさまれながら
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