黒薔薇の光


□1輪目,出会い
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(ツナ視点)



翌朝




 「なぁ、昨日のテレビ 見た一?」

 「おーアレ超おもしろかったよなー」

 「それよりさ、今朝・・・」


いつもと変わらない騒がしいSHR前の教室。

周りから聞こえる話し声

読書をする人

宿題をしてなくて焦る人

そういえば、オレ 宿題したっけ?

いろいろ

そがいつも通りの日常。

毎日がそのくり返し


ガラ


 「おはよう」


ほら、いつも通りに少しチャイムに遅れて先生が教室に来る。

少しつまらないけど平和で、しあわせな変わらない日常。


先「え〜、では転入生を紹介する。

  入って来い。」


否、今日は少し違った。

入って来たのは3人の生徒だった。

1人目は金髪の赤い目をした明るそうな美形の男子生徒。

よく見れば耳にピアスをしていて少し軽そう。

2人目は銀髪に青い目と1人目と対称的な雰陰気の男子生徒。

少し長めの髪を後で束ねているこの美少年ともう1人は顔立ちが全く同じだから多分双子。

3人目は背の低い女子生徒。

腰近くまである長い黒髪に大きな黒い瞳。

“きれい”というより“かわいい”の方が似合いそうな美少女(?)だった。

そんな3人に他の生徒が無反応なはずもなく先程から「かっこいい」だの「かわいい」だの教室はざわついていた。


先「こらっ!静かに!! じゃあ坂本、お前から自己 紹介を・・・」

 「はじめましてオレは坂本桐!んでこっちの銀色のヤツが双子の槙。 よろしく♪」


呼ばれた少年がガシッと隣にいる少年の肩をつかんで手を振った。


先「ったく・・・ 調子に乗るな。んじゃ次」

 「は、はい!えっと今日から並盛中に通うことになった花園美怜です。 皆よろしく」


にっこり笑ったその顔はとてもかわいらしく、周りもいろいろ話していた。

でもオレはなぜか、そうは思えなかった。

瞳がなんとなく、悲しそうに見えたから。

悲しそうだけど、どこかひかれるそんな瞳

それがどうしてかは分からない、けどもしかしたらこれも超直感かもしれない。

でも、だとしたら彼女は何が悲しいのだろう。

見た目はどこにでもいる中学生なのに・・・


 「よろしく、沢田君」


気がついたら隣にいた。どうやら席が隣らしい。


ツ「こちらこそ、よろしく花園さん」


ここはとりあえず白で話しておこう。


 「美怜でいいよ。」


そして今日も、いつもとかわらない平和な1日が過ぎていく________


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