黒薔薇の光


□10輪目.体育祭 お祈り編
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パ「今日は知り合いのまじない師を呼んでやったぞ。

  勝利祈願でもやってもらえ。

  おい、出て来い。」



そう言われてどこからともなく3人の黒いローブを羽織った者が現れる。

小さいの1人と170cmくらいのが2人

3人ともフードとマフラーに似た布で顔を隠しており性別すら分からない。

そして、なんかすごく暑そう。

9月といえども、昼間はまだ残暑が残り暑い。

ただえさえ暑いのにあの格好・・・

見ているこっちが暑くなる。


思わず、声に出た。



ツ「・・・何あれ」




しかし、それは他の生徒も同じようであの3人が現れてから妙にザワザワとしている。




しかし、そんな事は気にしていないのか前の4人(黒3人+リボーン)は無言。


そのうち真ん中にいる小さい奴がゴソゴソと何かを取り出した。


太陽の光を反射しキラリと光るそれ。

遠くてよく見えないが何かペンダントのようなものの様だった。


やがて、凛とした声が響いた。




 「薔薇を象徴とするキーロッドよ 神々の力を映し出す幻影の鍵

  今こそ 黒き薔薇の下にその真の姿を示せ



  ローズ・スパーク!!」



カッ



一瞬、ペンダントから黒い光が発せられた。


?「キャァ!」

?「うわ」


驚きの声が周りから聞こえる。


ごく狭い範囲で風ができたのかローブの裾がはためく。


光が完全に消え、見えたのは


透明な水晶の中に黒い薔薇を閉じ込めた


先端がハート型になった鍵の様な形の杖だった



カンッ と音を立てて杖を地面に打ち付ける。

次に真ん中の小さいのはその身に纏う黒いローブを脱ぎ捨てた。


バサ… 布がはためく音が聞こえる。

微かな風に揺れる黒髪

絹のような白い布を巻いて腰の留め具で留めた様な不思議なタイトワンピース

重なり合ってシャラシャラと音を立てる複数の金色の腕輪

左の太股に巻いた黒い薔薇の刺繍の真紅のリボン

影を抱えた黒い瞳


ギリシャ神話の女神を現代風に、かつ豪華にアレンジしたようなその風貌に誰もが一瞬言葉を失った。

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