-詩&短文‐

□2011 summer
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*確固たる定義が無い事柄についての考察*

【幸せ】
幸せなどはただの幻想だ
それは神が偶像か幻想と同じように
人が《そうであれ》と願った形
故に私はこう言おう
「平穏というのは、狂騒の合間の夢だ」と。


幸せってのは目に見えないものなんだろうな
だから人は時に躍起になっても追い求める
目に見える形の幸せなんて
所詮は簡単に崩れ去るのにな
「見えないから求めるのも、道理なんだが」


【運命】
命を運ぶとはよく言ったものだね
生まれ落ちた瞬間に決まるそうなのに
ある人は変えられるからこそ
「運命」と呼ぶのだと嘯いたよ


【他者】
私にとってそれは《排他する対象》
ただ、それだけの事
同じ空間で同じ大気を同じように循環させる
本当に、ただそれだけの間柄
「無関心すぎる? どうも、褒め言葉です」


【強さ】
自分ひとりならば話は早い
強い奴なら心強いし
弱い奴なら守ればいい
けれど、脆い奴はただ怖い
「いつか、呆気なく壊れてしまいそうで」


【愛】
その為に暴力があった
この身体いっぱいに抱えれるだけ何人分もの
全ての自由を
全ての平和を
全ての愛を
交え得る場所は戦場のみなのか?




(ただ、全てが怖いだけ)
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